グレインフリーのドッグフードを選ぶ

グレインフリー(穀物不使用)のドッグフードは、体質改善やアレルギー対策を必要とするワンちゃんにオススメです。
それでは、グレインフリーのドッグフードには、一体どのような効果があるのでしょうか。

1.グレインフリーとは?

穀物(グレイン)は、主穀、雑穀、菽穀、擬穀の4種類に分類されます。

  • ・主穀(イネ科) 小麦、大麦、トウモロコシ、米といった、人間にとって主食となるイネ科の穀物です。
  • ・雑穀(イネ科) ヒエ、アワ、キビなど、主穀以外のイネ科の穀物です。
  • ・菽穀(マメ科) 大豆、エンドウ豆など、マメ科の穀物のことを菽穀(しゅくこく)といいます。
  • ・擬穀 ソバ、キノア(キヌア)、アマランサスなどの擬似穀類のことです。

小麦やトウモロコシなどの主穀は、ドッグフードの原材料として一般的に幅広く使用されています。
しかし、小麦をはじめとするイネ科の穀物は、犬がアレルギーを起こしやすい食材でもあります。
そこで、穀物を使用していない、グレインフリーのドッグフードが注目され始めました。

2.なぜグレインフリーが健康によいのか?

犬の三大栄養素は、タンパク質、炭水化物、脂質です。
そのため、炭水化物の素である穀物が含まれるドッグフードを食べてはいけないというわけではありません。
健康的にも、愛犬がアレルギー体質でなければ、穀物を与えても大きな問題にはなりません。
ただし、人間とは違い、犬の主食はタンパク質です。
そして、犬は穀物の消化吸収があまり得意ではないので、体質によっては消化不良を起こしやすく、下痢や便秘などの原因にもなります。
そのため、穀物が中心のドッグフードを食べ続けることは、犬にとってあまり健康的とはいえないのです。
普段から愛犬に与えているドッグフードや、店頭に並んでいるドッグフードのパッケージを確認してみてください。
穀物はどのくらい含まれていますか? たとえば、1kgあたりおよそ500円など、極端に価格が安いドッグフードや、大量生産されているドッグフードについては注意が必要です。
このようなドッグフードは、小麦やトウモロコシなどの穀物を主要原材料とすることで、安価で腹持ちのよいドッグフードに仕上げています。
一方で、グレインフリーのドッグフードは、主な原材料として穀物を使用せず、犬の健康にとって最も必要な肉や魚などの動物性タンパク質を中心としていることが特徴です。

3.グレインフリーにも種類がある?

グレインフリーのドッグフードに含まれる穀物の含有量について、明確な基準が存在するわけではありません。
そのため、すべての穀物類を一切使用していないのか、もしくは小麦などアレルギーになりやすい主穀のみをカットしているのかなど、メーカーによってグレインフリーの意味合いは変わってきます。
どこまでのレベルで穀物を与えるのか、もしくは一切与えないのかについては、まず愛犬の体質と照らし合わせた上で検討することをオススメします。

3-1.「グレイン0%」のドッグフードを選ぶ

愛犬がすでに穀物アレルギーである場合は、すべての穀物を一切使用していない、グレイン0%のドッグフードがオススメです。
グレイン0%のドッグフードは、原材料に穀物を一切使用しない代わりに、犬にとって本来最も必要な栄養素であるタンパク質を中心に作られています。
犬は、もともと肉食に近い雑食性の動物です。
そのため、肉や魚などの動物性タンパク質が中心のドッグフードは、栄養価が高いだけでなく、穀物が中心のドッグフードに比べて食いつきもよくなります。
ただし、食べ物に対するアレルギーは、穀物だけではなく、牛や鶏などのタンパク質が原因の場合もあります。
不安な場合は、愛犬が穀物以外にアレルゲンを持っていないか、どの食材が体質に合っているかについて、獣医師に相談することをオススメします。

3-2.「イネ科の穀物のみ不使用」のドッグフードを選ぶ

メーカーによっては、小麦などアレルギーになりやすいイネ科の穀物に限り不使用という意味で、グレインフリーと表示されているドッグフードもあります。
そのようなタイプのドッグフードについて、原材料表示を確認してみると、マメ科やそのほかの穀物は含まれていることがあります。
穀物の中でも、特にアレルギーの原因となりやすいのが小麦です。
小麦などの麦類には、米やそのほかの穀物には含まれない、グルテンというタンパク質が含まれています。
このグルテンが、小麦特有のアレルギー症状に関与しています。
そこで、小麦による食物アレルギーのリスクを避けるために、小麦と同じ科目に属するイネ科の穀物だけをカットしているのです。
もうひとつ、イネ科の穀物だけをカットする理由があります。
穀物を原材料とする炭水化物も、犬にとって必要な栄養素のひとつです。
そこで、アレルギーの原因になりやすいイネ科の穀物だけを除き、大豆やエンドウ豆、キノアなどマメ科やそのほかの穀物に限定することで、必要最低限の炭水化物を補うことができるのです。
このようなイネ科の穀物のみ不使用のドッグフードも、カットした穀物の代わりに、肉や魚などの動物性タンパク質を多く使用しています。
そのため、必要最低限の炭水化物も補給しつつ、さらに豊富なタンパク質を摂取することによって、強い筋肉が作られ、基礎代謝維持の効果も期待できます。

3-3.「グルテンフリー」のドッグフードを選ぶ

ちなみに「グレインフリー」ではなく、「グルテンフリー」という表記のドッグフードもあります。
表記の通り、小麦に含まれるグルテンによるアレルギーのリスクを避けるため、小麦のみをカットしたドッグフードです。

4.うちの子はグレインフリーにしたほうがいいの?

ドッグフードを選ぶ上で、大切なことは、愛犬の体質にあっているかどうかです。
愛犬が次のような体質に悩んでいるのであれば、グレインフリーのドッグフードを試してみることをオススメします。

4-1.アレルギー体質

2016年、ミュンヘンの臨床獣医医学センターを含む複数の調査団が、犬のアレルギー性皮膚炎の原因について研究結果を発表しました。
彼らの報告によると、アレルギー性皮膚炎に最もなりやすい食材は、牛肉、乳製品、鶏肉、小麦であることが示唆されています。
これらの食材の中でも、小麦は犬がアレルギーを起こしやすい食材として有名です。
アレルギーが起こる仕組みについては、液体がコップやバケツなどに溢れる現象にたとえて表現されることが多いですよね。
今は愛犬が健康だとしても、今後も穀物が多く含まれたドッグフードを与え続ければ、アレルゲンを許容している体内のバケツは、いつかいっぱいになってしまうかもしれません。
そこで、あらかじめグレインフリーのドッグフードを与えることで、アレルゲンのバケツが溢れて、愛犬がアレルギーを発症してしまう可能性を抑える効果が期待できます。

4-2.下痢、便秘

犬の健康にとって、炭水化物も必要な栄養素のひとつです。
ところが、小麦や米といったデンプン質の炭水化物を分解する酵素(アミラーゼ)が、犬の体内にはほとんどありません。
そのため、犬の消化器官は、穀物の消化が得意ではありません。
もし、普段から愛犬が便秘になりやすい体質であれば、ドッグフードの原材料を確認してみてください。
主原料に穀物が表示されていませんか?また、ビスケットなど、おやつを与えたあとに下痢をしやすいという場合も、やはり原料となる小麦などの穀物が、消化器官の負担になっている可能性があります。
その点、グレインフリーのドッグフードは、穀物を使用しない代わりに、消化に良い動物性タンパク質を中心に、サツマイモなど食物繊維が豊富な野菜をバランスよく含んでいます。
犬の腸は短いため、消化によい食材で、かつ食物繊維も豊富であれば、内臓への負担は軽減されます。
その結果、下痢や便秘の改善が期待できるので、もともとお腹の弱い子犬やシニア犬にもオススメです。

4-3.肥満

炭水化物は、体内で糖分として吸収されます。
そして、糖分は特に内臓脂肪に蓄積されやすく、肥満の原因となります。
そのため、肥満を予防するためにも、また、すでにダイエット中の愛犬にも、穀物をカットした高タンパク・低脂肪のグレインフリーのドッグフードはオススメです。

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